アメリカの対中国政策

IMASENZE

米国は中国に手を差し伸べている。中国政府が米国を尊重する気持ちを新たにして言葉でなく行動を直ちに返すことを私たちは望んでいる。しかし、安心して欲しい。公平・互恵・米国の主権の尊重を土台にした対中関係が出来るまで米国の姿勢が和らぐことはない。

2018年10月4日、米国ペンス副大統領がワシントンDCにあるハドソン研究所で「政権の対中国政策」(Administration’s Policy Towards China: The White House)という講演を行いました。

[ 意訳翻訳引用:イジー@daisycutter7 ペンスの演説  ]
[ 全文翻訳引用:★阿修羅♪ 政府の中国政策についてのペンス副大統領の発言]

アメリカの対中国政策

アメリカの対中国政策 全文翻訳

The Hudson Institute
Washington, D.C.

11:07 A.M. EDT

THE VICE PRESIDENT: ハドソン研究所の評議員や来賓の方々、そして「因習に捕らわれずに未来を考える」研究員の皆さんの前で再び話が出来ることを私は誇りに思う。

この研究所は半世紀以上前から「世界の安全・繁栄・自由の推進」に貢献し、その指導力は国の進路を示し続けた。

今日はまず、ドナルド・トランプ第45代大統領からの挨拶を伝えたい。

大統領就任当初からは米国と中国や習主席との関係を重視してきた。去年4月に大統領は習氏をマーアラゴに招き、11月には大統領が北京に行き習氏の歓迎を受けた。

大統領は2年を掛けて中国主席と強固な個人的関係を築き、朝鮮半島の非核化など共通の利益に係わる問題に密接に協力して取り組んだ。

しかし今日は、中国政府が米国国内で影響力の拡大と国益の増進を求めて政府一丸となって政治・経済・軍事や宣伝活動に取り組んでいることを国民に知ってもらうために、皆さんの前に来ている。

また中国は、影響力を行使して米国の内政政策や政治構造に干渉するために、以前に増して積極的にこの力を使っている。

米国はトランプ大統領指導力の下で、この研究所が主張した原則や政策を使って断固たる行動を取って中国に対応してきた。

大統領は去年12月に公表した国家安全保障戦略の中で、「大国による競争」の時代という言葉を記した。そこで述べられたとおり、諸外国は再び「地域および世界に影響力を主張」し始め、「[米国の]地政学的優位性に対抗して自国に有利なように国際秩序を変えようとしている」。

大統領はこの戦略で、米国が中国に新しいアプローチを採用したことを明らかにした。米国は公平・互恵・主権の尊重を土台にした関係を求め、この目標を達成するために強力かつ迅速な行動を取ってきた。

大統領が去年の中国訪問の際に述べたとおり、米中両国は「関係を強化し市民生活を改善する機会を得た」。両国の未来のビジョンは、両国が寛容と友好の精神で互いに手を差し伸ばした過去の良好な関係に基づいている。

独立戦争の後、若かった米国が輸出品の新市場を求めた時、中国の人々は高麗人参と毛皮を積んだ米国の商人を迎えた。

中国が屈辱と搾取を受けた「屈辱の世紀」の間も米国はこれに加わらず、中国貿易の自由度拡大とその主権尊重を求める「門戸開放」政策を主張した。

米国の宣教師たちが中国に福音を持ち込んだ時、その歴史ある活気に満ちた人々の文化に感動した。そこで彼らは同国内に信仰を広めただけでなく国内初の名門大学を創設していった。

第2次対戦が始まると両国は連合国として帝国主義と戦った。そして終戦直後、米国は中国を国連の原加盟国として戦後世界の形成者としての立場を保証した。

しかし、中国共産党が1949年に権力を握ると同党は独裁的な拡張政策を求め始めた。米国と中国は共に戦ったわずか5年後に朝鮮半島で矛を交えることとなった。

それでも、1972年に両国は外交関係を再構築して互いの経済を開放し、米国の大学は中国の技術者・企業経営者・官僚の育成を始めた。

米国はソ連の崩壊により中国の自由化は不可避と考え、21世紀に入ると米国は楽観主義のもと中国政府に市場のオープンアクセスを与えて同国をWTOに加盟させた。

過去の諸政権は、中国が経済だけでなく政治を含め、あらゆる形において自由を広げることを望みこの選択を行った。伝統的な自由の諸原則・私的財産・個人の自由・信仰の自由など、人権全般が尊重される土台が新たに出来るだろうと。しかし、その望みは叶わなかった。

中国の人々に自由の夢は今なお遠い。中国政府はいまなお口先だけは「改革開放」を唱えるが、鄧小平氏の有名な政策は空しく響いている。

この17年で中国のGDPは9倍になり、同国は世界第二位の経済大国となった。その成功の大部分は米国の投資によるものだ。また、中国共産党は一貫性のない政策を用いた。貿易に自由や公平さを持ち込む一方で、関税・輸入割当・通貨操作・技術移転の強制・知的財産の窃盗・外国からの投資への助成が実施された。中国はこうした政策により米国など競争国の資金負担で製造業の土台を作った。

中国の行為は米国の対中貿易赤字を促進した。去年の額は3750億ドルで、米国の貿易赤字総額の半分近くだ。大統領が言う通り、25年を掛けて「米国が中国を再建した」のだ。

いまや共産党は「中国製造2025」計画を通じて、ロボット工学・バイオ技術・人工知能など世界の先端産業の9割を支配しようとしている。中国政府は21世紀の経済の頂点に立つために、米国経済の指導的地位の土台であるその知的所有権を必要なあらゆる手段を用いて入手するよう官僚や企業に指示を出した。

中国政府は多くの米国企業に中国で活動を行う対価として貿易上の秘密を手渡すよう求めている。また、米国が創作した製品の所有権を得るために米国企業の買収を支援している。中国の治安当局は最先端の軍事技術を含めた米国技術の窃盗を陰で指揮している。そして、中国共産党は盗んだ技術を用いて軍事産業を大規模に展開している。

いまや中国の軍事支出は他のアジア諸国の総額に等しい。そして、中国政府は陸・海・空における米国の軍事的優位の喪失を目標に能力を増強してきた。中国の願いは何よりも米国が西太平洋から立ち去り同盟国を支援できなくなることだ。しかし、それは失敗するだろう。

また、中国はかつてなく軍事力を行使している。中国船は日本の施政下にある尖閣諸島を定期的に巡回している。また、中国政府は2015年には南シナ海を「軍事化するつもりはない」と言ったのに、今では先進的な対艦ミサイルや対空ミサイルを人工島の基地に配備している。

今週、中国の攻撃性が示された。同国軍艦が南シナ海で航行の自由作戦を行っていたUSSディケイターに45ヤードまで近寄り、米国艦は即座に衝突回避動作を取らなければならなかった。このような無謀な嫌がらせがあっても、米国海軍は国際法が認め国益が求める所では飛行・航行・行動を続けるだろう。私たちは怯えて身を引いたりはしない。

中国が経済の自由化により米国や世界との連携を強めることを米国は望んだが、中国は経済的な侵略を、ひいては、軍事力の強化を選んだ。

また、米国は中国政府が国民の自由を広げることを望んでいた。一時期は同政府は自由の拡大の人権の尊重へとわずかに動いたが、近年は国民の支配と抑圧へと急転回している。

今日の中国は比類なき監視国家で、その範囲と度合いは更に大きくなった。そこには米国の技術も使われている。「万里のファイアウォール」は高さを増し、中国の人々への情報の自由な流れは大きく制限された。

中国指導部は2020年までに人間生活の事実上あらゆる面の支配を前提としたオーウェル流の「社会信用システム」の実施を狙っている。その設計図通り、「信頼できる者は天の下のどこでも歩き回れるが、信用のないものは一歩たりとも踏み出せない」ものだ。

信教の自由については、新たな迫害の波が中国のキリスト教徒・仏教徒イスラム教徒に押し寄せている。

先月、中国政府は国内最大の地下教会を閉鎖した。当局は全国で十字架を破壊し聖書を焼き信者を投獄した。同政府はバチカンと取引を行い、無神論を公言する共産党カトリックの司祭を直接任命する役割を得た。中国のクリスチャンには絶望の時代が来た。

中国政府は仏教も取り締まっている。この10年で150人を超えるチベット人僧侶が中国による信仰と文化の抑圧に抗議して焼身自殺を図った。更に新疆では、共産党は100万人ものウイグル人イスラム教徒を政治犯収容所に収監して24時間体制で洗脳を行っている。収容所から生きて出た人たちは、ウイグル文化を窒息させイスラムの信仰を根絶やしにするために中国政府が考え抜いた試みとして、自分たちの体験を述べている。

しかし、歴史が証明するように、自国民を虐げる国がそこに止まることはまずない。中国政府は更に広い世界へとその手を広げようとしている。ハドソン研究所のマイケル・ピルズベリー博士が書いたとおり、「中国は米国政府の行動と目標を妨害してきた。実際に中国は米国の同盟国や敵対国と独自の関係を構築しつつあるが、これは中国政府の平和的かつ生産的な意図と矛盾している。」

事実、中国は影響力を広げるために「債務外交」を用いている。今日、同国は数千億ドルのインフラ融資を世界の国々に供与している。しかし、融資の条件は不透明かそれより悪く、その利益は常に中国政府へと流れ込んでいる。

中国はスリランカに巨額の債務を課して商業的価値に疑問のある港を中国企業に建設させた。2年後にスリランカが支払い不能となると、中国政府は新しい港を直接中国の手中に置くよう同国に圧力を掛けた。そこは間もなく中国海軍の前線基地になるだろう。

西半球でも、中国政府は自国民への抑圧を続ける汚職まみれの無能なベネズエラマドゥロ体制に生命線を広げた。彼らは50億ドルの問題ある融資を石油で支払うと約束した。また、中国はベネズエラで唯一の巨額な債権者だ。中国は民主主義の消えつつあるベネズエラの人々に500億ドルを超える債務を背負わせた。また、中国政府はいくつかの国で同国の戦略目標のために便宜を図る政党や候補者を直接支援して、その国の政策に影響を与えた。

去年からだけでも、中国共産党ラテンアメリカ3カ国に台湾との関係を絶ち中国を承認するよう促した。これらの行為は台湾海峡の安定を脅かすので、米国はこれを非難している。米政権はこれからも一つの中国政策を尊重するが、3件の共同コミュニケと台湾関係法に反映される通り、台湾の民主主義維持が全ての中国人にとってより良い道であるとの米国の信念はこれからも変わらない。

いまや中国が激しさと詭弁を強めながら全世界に戦略的利益の増進を求める道は極めて限られている。それでも、これまでの諸政権は中国の行為を殆ど無視してきた。いくつかの事例ではこれを幇助してきたが、そうした日々も終わりだ。

トランプ氏の指導力の下で新たな強さを得た米国は国益を守っている。

米軍は史上最強だがこれを更に強化している。大統領は今年に入ってからレーガン政権以降最大の防衛予算を承認した。7160億ドルが米軍全分野の強化に使われる。

米国は核弾頭を近代化し、最新鋭の戦闘機・爆撃機を展開し、新世代の空母や軍艦を建造しつつある。軍にはかつてない投資を行っているが、これには宇宙における米国の優位を維持するための宇宙軍の創設作業の開始が含まれる。また、敵に対する抑止力を築くためにサイバー世界における能力増強のための行動も取る。

また、米国は大統領の指示により中国製品に2500億ドルの関税を実施している。中国政府が支配を狙う先端産業には最高税率の関税を掛けている。大統領が明言したように、公平で互恵的な取り決めが成立しなければ更に関税を課すつもりであり、それは実質的に2倍を超える税率となる可能性がある。

米国の力の行使であるこれらの行動は大きなインパクトを与えている。中国最大の株式市場は今年に入ってからの9ヵ月で25%下落した。この理由は主に中国の貿易慣行に対して米国政府が強い姿勢を示しているからだ。

大統領が明言したように、中国市場が痛手を受けることを米国は望んでいない。実際には繁栄を望んでいるのだ。しかし、米国は中国政府に自由かつ公平で互恵的な貿易政策を取るよう望んでいる。私たちはこれからもこの立場を取り中国がそうするよう求めていく。

悲しいことに中国指導部は現在この道を拒否している。大統領の強い姿勢に対応して、中国政府は大統領の支援や米国の意図や理想を無にするために、一体となってり包括的なキャンペーンを行おうとしている。

今日、私は米国国内での中国の活動について私たちが知る限りのことをお話しする。情報機関が入手した情報もあれば一般に入手可能な情報もあるが、以下のことは全て事実だ。

中国政府は影響力を拡大し国益を増進するために政府が一体となったアプローチを取っていると、私は先ほど申し上げた。彼らは米国の国内政策や政治構造に干渉するために、この力を更に積極的かつ高圧的な方法で用いている。

中国共産党は米国の企業、映画スタジオ、大学、シンクタンク、ジャーナリスト、地元・州・連邦政府の職員にアメとムチを使っている。 最も悪いことに、米国の世論や2018年の選挙、2020年の大統領選挙に繋がる環境に影響を与えるために、中国は前例のない取り組みを始めている。はっきり言うと、トランプ大統領指導力が機能しているので、中国は別の大統領を望んでいる。

中国が米国の民主主義に干渉していることは疑いの余地がない。大統領が先週述べたように、「中国が来る[中間]選挙への干渉を試みていることが判明した。」

米国の情報機関では「中国は米国の州や地元の政府と職員を目標に、政策についての連邦と地元の分断を画策している。中国政府の政治的影響力を強めるために貿易関税のような楔となり得る政策課題が使われている」と言われている。

6月、中国政府は「宣伝と検閲に関する通知」と題した文書を配布した。そこには同国の戦略が示されている。文書は、「正確かつ慎重な手を打ち米国国内の多様な集団を分断」しなければならないと述べている。

中国政府はその目的で、同国の政策に対する米国国民の認識を変えるために秘密工作員・偽装団体・宣伝媒体を動員してきた。中国が米国全土でやっていることと比べればロシアのやっていることは取るに足らないと、ある情報機関の上級職員は言っていた。米国国民はそのことを知っておく価値がある。

また、中国の高級官僚は企業経営者たちに対し、中国での活動を維持したいとの彼らの欲求に付け入り、米国の貿易活動を非難することを促そうとしている。最近の例では、ある米国の主要企業は米国政府の政策に反対を表明しなければ営業免許を取り上げると中国に脅された。

中間選挙への影響力については、米国への対応としての中国政府の関税を見れば十分だ。今のところ、中国が課した関税は2018年の選挙で重要な役割を果たす産業や州を主な標的としている。中国の標的となった郡の8割強が2016年にトランプ大統領と私を選んだとの推計がある。中国はいまこれらの有権者に政権反対へと態度を変えるよう望んでいる。

また、中国は米国の有権者に直接訴えかけている。先週、中国政府はデモイン・レジスター紙にお金を払い数ページの付録を折り込ませた。同紙は在中米国大使の故郷の州では歴史のある新聞だ。そこは2018年と2020年の選挙では重点州となるだろう。新聞記事の体裁を取るその付録は、米国の貿易政策をアイオワ州にとって無謀かつ有害との言説を広めた。

幸いにも米国国民はこれを買っていない。例えば、米国の農民は大統領を支持しており、実質的に米国製品に北米市場を開放した今週の米墨加協定など、大統領が取る強い姿勢による本当の結果を見ている。米国の農民と製造業者にとってこの協定は偉大な勝利だ。

しかし、中国の行動は米国の政策と政治構造に影響を与えることだけに焦点を合わせているわけでない。中国政府は米国企業に対しても、同政府が経済に及ぼす影響力や巨大な同国市場の魅力を使って、影響力を強めるための段階的な手段を取っている。

中国政府は今や同国国内で活動する米国の合弁企業の内部に、雇用と投資の判断について共産党が意見や拒否権を出せる「党組織」を作るよう求めている。

また、中国当局は台湾を別個の地理的存在と表現したり中国のチベット政策から逸脱した米国企業を脅迫した。中国政府はデルタ航空に対し同社サイトで台湾を「中国の省」と記載しなかったことを力ずくで謝罪させた。また、同政府はマリオットに対し、チベットについてのツイートに「いいね」をクリックしただけの米国人従業員を解雇するよう圧力を掛けた。

さらに、中国政府はハリウッドに対し度たび中国の明るい面だけを描写するよう求めている。同政府はこれに応じないスタジオや製作者に罰を与えている。中国の検閲はわずかでも同国を批判する映画に対して、即座に編集するか非合法化している。「ワールドウォーZ」という映画では、ウイルスについての台本の記述をそれが中国原産という理由から削除しなければならなかった。「レッド・ドーン」では悪役が中国人でなく北朝鮮人とコンピューターにより編集された。

しかし、中国共産党はビジネスや娯楽以外にも巨額の資金を米国国内や全世界の宣伝媒体に使っている。

中国国際放送はいまや中国政府寄りの番組を米国の30を超えるメディアで放送している。その多くは米国の主要都市だ。7500万人の米国人に届けられる中国グローバルテレビネットワークは、共産党指導部から業務上の指令を直接受け取っている。中国の最高指導者は同局本部を訪問した際に、「党や政府が運営するメディアは宣伝の前線部隊であり、党に属する自覚を持たねばならない」と述べた。

こうした現実があることから、法務省は先月同局を外国代理人として登録するよう命令した。

また、共産党は深く取材し過ぎた米国人ジャーナリストの中国人家族を脅迫し勾留した。同党は米国メディア諸団体のサイトをブロックし、米国人ジャーナリストのビザ取得を厳しくした。このことはニューヨークタイムズが一部の中国指導者の資産について調査報道を公表した後で発生した。

しかし、中国共産党が検閲文化を育成したがっているのはメディアの中だけではない。これは学問の世界でも言える。

米国のキャンパスに150を超える支部を持つのは中国学生学者連合会だけだ。この団体は、米国で学ぶ430,000人を超える中国国民の一部が社会的なイベントを催すのを支援している。また、同連合会は共産党の示す線から逸脱した中国人学生や米国の学校を中国の大使館・領事館に通報している。

メリーランド大学で先日、ある中国人学生が卒業に際して米国の「自由な発言の新鮮な空気」について語った。共産党の機関誌は即座に彼女を厳しく非難した。彼女は厳しく管理された中国のSNSによる批判の嵐の犠牲者となり、彼女の家族は帰国後に嫌がらせを受けた。大学側も大規模だった中国との交換留学制度を大幅に縮小させられた。

中国は他の方法でも学問の世界に圧力を行使している。中国政府は共産党にとって危険性や攻撃的な考えを持たない大学・シンクタンク・学者に気前よく資金を提供している。中国の専門家たちは特に、自分の研究が中国政府の論点に矛盾する場合にビザの発給が遅延・拒否されることを承知している。

そして、ハドソン研究所が直接明らかにしたように、中国の資金と関わりたくない学者・団体でさえ中国の標的になる。同研究所は中国政府が好まない話し手を招いたために、そのウェブサイトが上海発の大規模なサイバー攻撃を受けた。同研究所には分別があるから、中国共産党が今日では米国の学問の自由と言論の自由を無にしようとしていることを承知している。

この行為や他の行為は一般的に、大統領が指導する「米国第一」の理念から離れるよう米国の世論と政策を動かす取り組みの強化と言える。

しかし、私たちは中国指導部に次のメッセージを伝える。大統領が引き下がることはない。米国国民が逸脱することもない。米国は中国政府との関係改善を望んでいるが、国の安全と経済のために今後もこれまでの姿勢を堅持する。

政権はこれからも米国の国益・国民の雇用・国の安全を守るために断固とした行動を続ける。

米国は軍を再建したように、これからもインド太平洋全体に国益の主張を続ける。

米国は中国の貿易慣行への対応として、これからも自由・公平・互恵的な経済関係を求める。米国がそうしているように、貿易障壁を撤廃し義務を果たし経済を十分に開放するよう求める。

中国政府が知的財産権の窃盗をきっぱりと止めるまで米国は対抗措置を続ける。中国政府が技術移転の強要という略奪的な慣行を止めるまで米国は強い姿勢を続ける。米国は自国企業が保有する私有財産の利益を守る。

そして、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを進めるために、米国はインドからサモアに至る地域全体の米国と価値を共有する国々と新しい強力な絆を築きつつある。米国の関係は、支配でなく協調の上に築かれる尊重の精神から流れるものだ。

米国は二国間ベースの新しい貿易協定を築きつつある。先週も大統領は韓国との間で改善された貿易協定に署名した。米国は間もなく日本とも歴史的な自由貿易協定交渉を始める。

また、米国が国際開発・財政プログラムを合理化しつつあることを報告する。米国は諸外国に対し、債務の罠を用いた中国外交に代わる公平で透明な支援を提供したい。実際に大統領は今週、ビルド法案成立の署名を行う。

来月、私は米国を代表してASEANAPECのためにシンガポールパプアニューギニアを訪問する。私たちは現地で自由で開かれたインド太平洋を支援するための新しい方法と計画を明らかにする。私は大統領に代わり、インド太平洋への米国の責務はかつてなく強まっているというメッセージを送るつもりだ。

国内では、私たちは先日、国益を守るために外国投資委員会(CFIUS)を強化し、中国政府の侵略的行動から米国の安全を守るために同国からの対米投資の精査を厳格化した。

米国の政治構造や政策に対する中国の悪意ある影響力の行使や干渉については、これからもあらゆる形態を用いてこれを暴露する。国益や最も大切な理想を守るために社会のあらゆるレベルの指導者と協力する。米国国民は決然とこの役割を果たすだろう。いや、実は既に果たしている。

私たちがここに集まっているように、新しいコンセンサスが米国全土に形成されつつある。企業経営者の中には次の四半期の更に先を考えたり、中国市場に飛び込む前にそれが知的所有権を盗んだり中国政府の圧政の片棒を担ぐという意味になるか否かを考える人が増えている。しかし、それが必要な人たちもいる。例えば、グーグルは直ちに「ドラゴンフライ」アプリの開発を止めるべきだ。それが共産党の検閲を強化し中国の顧客のプライバシーを漏洩することになるからだ。

恐怖も持たず贔屓もせずに、掘り下げた取材を通して中国が米国社会に干渉している場所や理由を見つけ出し真実を伝えるジャーナリストが増えているのは素晴らしいことだ。米国や世界の報道機関がこの取り組みに加わることを望む。

また、正々堂々と意見を述べ学問の自由を守る学者は増えており、1ドル1ドルに相応の要求がついて回ることを理解して中国政府からのあぶく銭に背を向ける大学やシンクタンクも増えている。彼らの隊列が大きくなることを私たちは確信している。

さらに、中国との経済関係や戦略関係をリセットすための政府の行動や大統領の指導力をよく理解して、全国の国民が警戒を強めつつある。国民は米国を第一に据える大統領の後ろに力強く立っている。

そして、米国が大統領の指導力の下でこの進路をとり続けることを私は保証しよう。米国国民と選挙で選ばれた共和党員・民主党員の公職者たちの決意の固さを中国は知るべきだ。

米国の国家安全保障戦略に述べられる通り、「競争が常に敵意を意味するとは限らない」しその必要もないことを、私たちは知るべきだ。大統領が明言したように、私たちは中国政府と繁栄と安全を別々にではなく同時に育てることの出来る建設的な関係を望んでいる。中国はこのビジョンから遠く離れているが、中国指導部が進路を変えて数十年前に米中関係の始まりを特徴付けた改革と開放の精神に戻ることはまだ可能だ。米国国民はそれより多くは望まないし、中国国民もそれ以上に値する。

中国の偉大な作家・魯迅はよく国を嘆き、中国は「外国人をけだものとして見下すか聖人として崇めるかのどちらかだ」が、決して「対等」には見ないと書いていた。今日、米国は中国に手を差し伸べている。中国政府が米国を尊重する気持ちを新たにして言葉でなく行動を直ちに返すことを私たちは望んでいる。しかし、安心して欲しい。公平・互恵・米国の主権の尊重を土台にした対中関係が出来るまで米国の姿勢が和らぐことはない。

古くからの中国の諺に「人は今だけを見るが、天は未来を見る」とある。前に進みながら決意と信念を抱いて平和と繁栄の未来を求めよう。大統領の指導力とビジョン、そして、中国主席と築いた関係を信じよう。米国国民と中国国民の持続的な友好を信じよう。そして、天が未来を見てくださることを、そして、神の恩寵により米国と中国が共にその未来を迎えることを信じよう。

御清聴有り難う。皆さんに、そして、米国に神の御加護を。

END

11:47 A.M. EDT

投稿者:副大統領の講演を内容が分かる程度に訳出しました。発言の全てを訳出したわけではないので、何かでお使いになる方は原文を参照して改めて御自身で翻訳なさってください。

講演については中国側から次のような反論がありました。リンクを載せておきます。

 

f:id:imasenze:20181014143029j:plain

米指導者のいわれなき対中非難について

人民網日本語版 2018年10月05日13:57
外交部(外務省)の華春瑩報道官は5日、米指導者によるいわれなき対中非難について「全く根拠のない、是非を混同したでっち上げだ」と指摘した。新華社が伝えた。

【記者】ペンス米副大統領は4日夜のシンクタンクでの講演で、中国が米国の内政と選挙に干渉していると主張し、中国の国内政策と対外政策にいわれなき非難を加えた。これについてコメントは。

【華報道官】この発言は中国の国内政策と対外政策に対して様々ないわれなき非難を加え、米国の内政と選挙に干渉していると中国を誹謗しており、全く根拠のない、是非を混同したでっち上げだ。中国側は断固として反対する。

中国国民は中国の特色ある社会主義に強い自信を持っている。これが中国の国情に合い、国家の富強と国民の幸福を実現する成功の道であることは、すでに歴史と現実が証明している。これについて最も発言権があるのは中国国民だ。中国は断固として揺るがず改革の全面的深化、対外開放の拡大を推し進める。中国の発展は主に中国国民全体の自らの勤勉な努力によるものであり、世界各国との互恵協力のおかげでもあるが、他者から与えられた施しや恵みでは断じてない。中国国民が中国の特色ある社会主義の道に沿って断固として揺るがず歩んで行き、さらに大きな成果を得るのを阻むことは誰にもできない。事実を歪曲しようとする者はみな、頭を無駄遣いするだけだ。

中国は終始変らずに平和的発展の道を歩み、平和共存五原則を基礎に各国との友好協力関係の発展に尽力し、人類運命共同体の構築を後押しする。中国は常に世界平和の建設者、世界発展の貢献者、国際秩序の維持者だ。世界各地での中国の経済・外交活動は各国からあまねく歓迎されており、われわれの友人は世界中にいる。中国は他国の利益を犠牲にして自らの発展を図ることは断じてないが、自らの主権、安全、発展上の利益は断固として守る。米側が中米間の正常な交流・協力を中国側による米国の内政と選挙への干渉と言いなすのは、極めてでたらめだ。中国はかねてから内政不干渉の原則を堅持しており、米国の内政と選挙に干渉することにも全く興味がない。何かというと他国の主権を侵害し、他国の内政に干渉し、他国の利益を損なっているのが一体どの国なのか、国際社会の目にはとうに明らかだ。中国に対するいかなる悪意ある誹謗も徒労だ。

中国の対米政策は一貫した、明確なものだ。われわれは米側と共に努力して、非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィンを実現すべく尽力している。われわれは米側に対して、過ちを正し、いわれなき対中非難・誹謗を止め、中国側の利益と中米関係を損なうことを止め、中米関係の健全で安定した発展を実際の行動で維持するよう促す。
(編集NA)

人民網日本語版」2018年10月5日

 

中米関係はどこへ向かうか?

人民網日本語版 2018年10月09日12:59

今年に入り米国の仕掛けた「貿易戦争」はヒートアップし続けており、続いて経済問題が政治問題に変わりつつあることに人々は気づいた。

中国人科学者への訪米ビザ発給の度重なる拒絶、FBIによる中国系科学者への頻繁な捜査、そして「中国人留学生への全面的なビザ取消」の噂。米国から伝わる様々な情報に、多くの人は「マッカーシズムの暗い影が再び米国を覆う」ことを懸念している。

ペンス米副大統領の最近の演説に人々は驚愕した。そのいわれなき非難と悪意ある中傷は、中米関係をどこへ向かわせるのだろうか?

ペンス氏は演説で「競争は常に敵意を意味するわけではない」と言明したものの、残念な事にわれわれは演説の大部分が敵意と敵視の産物であることを目の当たりにした。

ペンス氏は、「巨額の対中貿易赤字」によって米国が「過去25年間にわたり中国の再建をさせられてきた」との認識を示し、一方が買う事を望み、一方が売る事を望むのが自由貿易の本質であることは故意に回避した。中米貿易を理解している人なら誰しも、米国の繁栄も中国の急速に成長する経済と巨大な消費市場のおかげであることをよく分かっている。今年6月にドイツ銀行が発表した研究報告は、中米貿易の過程で実は米国は中国よりも多く商業純利益を得てきたとの認識を示した。

遺憾な事に、経済グローバル化の今日にあってなお米国が「ダブルスタンダード」であることを、われわれは目の当たりにしている。

ペンス氏は中国の軍艦が米国の軍艦を排除したことを非難する一方で、米軍艦が中国の南沙(英語名スプラトリー)諸島から12カイリ以内の海域に入ったことには言及しなかった。南中国海を「軍事化」していると中国を中傷する一方で、米国がこの地域で大々的に軍事演習を実施し、大量の先進兵器を南中国海に持ち込み、しかも新たな軍事基地の構築を続けていることには言及しなかった。

ペンス氏は「現在の中国の軍事費はアジア太平洋地域の全ての国々の総和を上回る」と述べる一方で、2019会計年度の米国の軍事費が7000億ドル以上と「史上最高」に達したのみならず、他の大国の総和も上回ったことには言及しなかった。

ペンス氏は「中国は米国に対する浸透とコントロールの触角を、すでにハリウッド、大学、シンクタンク、企業、さらには地方政府にまで伸ばしており、経済、学術、世論、及び政治の全方面から影響力の行使を試みている」と大げさに強調してみせる一方で、中国の内政と外交に干渉し、中国の改革開放、「メイド・イン・チャイナ2025」や「一帯一路」イニシアティブにあれこれ口出しした。

「中国は米国の世論、2018年の選挙及び2020年の大統領選前の環境に影響を与えようと、未曾有の行動を起こした」との告発にいたっては、中国にとって全くわけが分からないだけでなく、ニールセン米国土安全保障長官でさえ10月3日に「中国が2018年の米中間選挙の結果の破壊または改変を試みている証拠は現時点でない」と表明している。

中国人全体が「悪者扱い」されつつある事が懸念される。米国に留学したり、働く中国人、さらにはすでに米国籍を取得した中国系住民でさえ、中国の友人に電子メールを書く時、細心の注意を払っている。彼らはすでに非難と排斥の対象となっており、注意しなければすぐに「各種スパイ活動に携わっている」と思われるからだ。すでに「この国に来たほぼ全ての学生はスパイだ」と公の場で言い立てた米政界要人もいる。

英国の学者マーティン・ジャックス氏は「米国の煽動的、侵略的な反中言論が増える中、中国は極めて強い忍耐、尊厳、冷静さを示している」「中国も米国のやり方を模倣して対抗した場合、中米関係は『自由落下』式に下降し、全世界に深刻な結末をもたらす」と直言する。

われわれは米国が「再び偉大になる」ことを歓迎するが、この偉大さは米国一強を基礎に築かれるべきものではなく、ましてや他国への抑圧を基礎に築かれるべきものでもない。

中米が外交関係樹立に関する共同コミュニケを発表してから今年で40年になる。中国の若い世代は、中国と米国の発展は双方にとって利益があると信じている。両国が向き合って進むことは、互いにとっても世界にとっても多大なプラスのエネルギーだ。
(編集NA)

人民網日本語版」2018年10月9日